「あの本、結局全部読めなかったな…」そんな積読本、あなたのスマホの中にも眠っていませんか?
ビジネス書を買ったはいいものの、仕事が忙しくて後回し、なんていうのはもはや現代人の宿命みたいなものですよね。
そんなあなたに今日お届けするのが、GoogleのAIノートツール「NotebookLM」を使って、電子書籍を高速で要約・活用する方法です。難しい操作は一切なし。この記事を読み終える頃には、「あ、これなら私でもできる!」と思えるはず。さっそく見ていきましょう。
NotebookLMで電子書籍を要約する3つのメリット
まずは「そもそもNotebookLMって何がすごいの?」という疑問にお答えします。
一言で言うと、あなたが読み込ませたデータだけを賢く分析してくれるAIアシスタントです。ネット上の情報に惑わされず、あなたがアップロードした本の内容だけに集中して答えてくれる、というのが最大の特徴。では、電子書籍との組み合わせで、具体的にどんな恩恵があるのか見ていきましょう。
膨大なページから必要な情報を瞬時に検索・抽出できる
300ページの本の中から「第7章で著者が言っていたあのフレームワーク、なんだっけ?」と探すのって、地味に時間かかりますよね。
NotebookLMにその本を読み込ませておけば、「マーケティング戦略に関する具体的な手法をまとめて」と入力するだけで、関連する箇所を横断的に拾い上げて、一覧で回答してくれます。しかも、どのページ(ソース)の情報かを引用付きで示してくれるので、「この答え、本当に合ってる?」という不安も解消されます。
その精度の高さを支えているのが、搭載されているGeminiモデルのコンテキストウィンドウの広さ。日本でのリリース当初の2024年頃は「Gemini 1.5 Pro」が搭載されていましたが、2026年現在は「Gemini 2.0」や「Gemini 2.5」、さらに最新の「Gemini 3.1」世代のモデルへとアップグレードが続いています 。プランに応じて標準から最高性能までのGeminiモデルが割り当てられており、最大100万トークン以上のデータを一度に処理できます。これは文庫本に換算すると数十冊分に相当するボリューム。複数冊まとめて読み込ませても、文脈を見失わずに精度の高い回答を返してくれるのが頼もしいポイントです。
難解な専門書や未翻訳の洋書もAIが分かりやすく解説
「興味はあるけど、原書は英語だし…」「専門用語が多くて読み進められない」という壁、ありますよね。
NotebookLMのベースとなっているGeminiモデルは多言語に対応しているため、英語の原書をアップロードして「この本の要点を日本語でやさしく説明して」と質問するだけで、翻訳+解説を一気にやってくれます。翻訳ツールと要約ツールを行き来する手間が省けるのは、地味ながら相当な時間節約になりますよ。
また、回答がアップロードしたソースに基づいて生成される「グラウンディング」という仕組みのおかげで、AIが勝手に話を作り上げる「ハルシネーション(AIの嘘)」が起きにくい設計になっています。著者が本当に言いたかったことを、正確に引き出せるのがこのツールの強みです。
「音声解説」機能で通勤中のながら聞きが可能
「本を読む時間が取れない」という最大の悩みに対する、最強の回答がこれ。
NotebookLMには、読み込んだ書籍の内容を男女2人が対話するポッドキャスト形式の音声に自動変換してくれる「音声解説」機能があります。まるで本を題材にしたラジオ番組を聴いているような感覚で、電車の中や洗い物をしながらでも耳でインプットができるんです。
スマートフォンアプリ版であれば、バックグラウンド再生はもちろん、音声ファイルをダウンロードしてオフラインで聴くことも可能。通勤時間を丸ごと読書タイムに変換できます。
ただし、無料版では音声解説は1日3回までという制限があります。毎日複数冊を処理したいヘビーユーザーの方は、有料プランへのアップグレードを検討する価値がありますよ。
Kindleなどの電子書籍をNotebookLMに読み込ませる方法
「じゃあさっそくKindleの本を入れてみよう!」と思ったあなた、少しだけ待ってください。
Kindleには著作権保護(DRM)という仕組みがかかっているため、ファイルをそのままアップロードすることはできません。ただし、著作権規約に配慮し、私的利用の範囲に留めての使用であれば現実的な回避策がいくつかありますので、ひとつずつ丁寧に解説します。
方法1:Amazon「メモとハイライト」からテキストをコピペする
最もシンプルで、かつ著作権的にもクリーンな方法がこれです。
Kindleでは、気になった箇所にハイライトを引いたり、メモを書き込んだりする機能がありますよね。それらをまとめて閲覧できる専用ページが存在します。
手順は以下の通りです。
- ブラウザで Amazon公式「メモとハイライト」ページ にアクセスする
- 対象の書籍を選ぶと、自分がハイライトした箇所とメモが一覧表示される
- そのテキストを全選択してコピーし、NotebookLMに「テキスト貼り付け」としてペーストする
この方法のメリットは、自分が重要だと判断した箇所だけが集約される点。余分な情報を削ぎ落とした、いわば”自分版ダイジェスト”をAIに渡すイメージです。本全体を読み込むよりも、よりパーソナライズされた要約が得られる場合もあります。
ただし、ハイライトしていない部分の情報は含まれないため、「本の全体像を把握したい」という目的には向いていません。あらかじめ読みながら積極的にハイライトをつける習慣をつけておくと、この方法の効果がグッと高まります。
方法2:スクリーンショットとOCR(文字認識)を活用する
「ハイライトはあまりつけてないけど、特定のページや図表を含めてAIに渡したい」という場合は、こちらの方法を試しましょう。
現在のKindle for PCには直接の印刷(PDF出力)機能が備わっていません。また、DRMを解除してPDF化するツールも出回っていますが、Amazonの規約違反となるリスクがあるため推奨できません。
安全な代替案として、Kindle for PCの画面で必要なページをスクリーンショットで撮影し、画像内の文字を読み取るOCRツール(GoogleドライブやiPhoneの標準機能など)を使ってテキスト化する方法があります。少し手間はかかりますが、このテキストをMarkdownやTXTファイルに保存してNotebookLMに読み込ませるのが、規約を守りながら本の内容をAIに渡す最も確実なやり方です。
方法3:DRMフリーのePubファイルを直接アップロードする
2026年3月9日のアップデートにより、NotebookLMは電子書籍の業界標準フォーマット「ePub(.epub)」ファイルの直接アップロードに公式対応しました。これはかなり大きなアップデートです。
ePubファイルであれば、ファイル変換などの手間なく、そのままNotebookLMへドラッグ&ドロップするだけでOK。対応している主なソースには以下のようなものがあります。
- O’Reilly(オライリー)の技術書(DRMフリーのePubとして提供されているものが多い)
- BOOTH(同人・インディーズの電子書籍)
- 青空文庫(著作権が消滅した作品を無料配布、DRMフリー)
ただし、AmazonのKindleストアで購入した書籍はこの方法では使えません。KindleはAZW3やKFXというAmazon独自の形式で配布されており、強力なDRMが施されているため、ePubとして直接アップロードすることは不可能です。「KindleのePubをアップロードしたい」という検索でたどり着いた方は、前述の方法1・方法2を参照してください。
NotebookLMを使った読書効率を10倍にする効果的なプロンプト
データをアップロードしたら、次は「どう質問するか」が大事です。
AIへの質問文のことを「プロンプト」と呼びますが、質問の仕方次第で返ってくる答えの質がまったく変わってきます。ここでは、電子書籍の読書に特化した、すぐに使える質問の型を紹介します。
「著者の最も伝えたい結論は?」など本質的な質問を投げる
「この本を要約して」と聞くと、どうしても表面的な章立てをなぞるだけの答えが返ってきがちです。著者の本当の主張を引き出したいなら、もう一段掘り下げた質問をしましょう。
例えば、こんなプロンプトが効果的です。
- 「著者がこの本を通じて、読者に最も伝えたかった結論を1つ挙げるとしたら何ですか?」
- 「本の中で著者が繰り返し強調しているメッセージはどれですか?」
- 「この本の主張に対して、著者自身が想定している反論と、それへの回答は何ですか?」
こういった質問を投げることで、ただの「あらすじ」ではなく、著者の思考の核心部分を的確に抽出した回答が返ってきます。これはNotebookLMがソースデータのみに基づいてグラウンディング回答をする仕組みだからこそ成立する使い方です。
複数の書籍を1つのノートにまとめて共通点や違いを比較する
NotebookLMの最も「ズルい」使い方がこれ。複数の書籍を同じノートブックにアップロードしておけば、本をまたいだ横断的な比較・分析が一瞬でできてしまいます。
例えば、「ビジネス思考法」というテーマで3〜4冊の書籍を読み込ませておいて、こう質問します。
- 「アップロードした3冊の本で、著者たちが共通して重視している考え方は何ですか?」
- 「意思決定のアプローチについて、各著者の意見の違いをわかりやすく比較してください」
これ、従来なら3冊を全部読んで自分でメモを取って比較するという数時間の作業でしたよね。それが数分で終わります。
ちなみに、2026年3月時点の仕様では、無料版で1ノートブックあたり最大50冊(ソース)まで追加可能。一般的な読書スタイルなら、無料版で十分すぎるほど使えます。さらに本格活用したい方向けに有料プランも用意されており、「Notebook in Plus」で最大100ソース、「Notebook in Pro」で最大300ソース、「Notebook in Ultra」では最大600ソースまで拡張されます。
各プランの詳細が気になる方はNotebookLM 公式サイト(日本語版)をご確認ください。
自分専用のFAQや学習ガイドを自動生成させる
読み込んだ書籍から「自分だけの参考書」を作れるのも、NotebookLMの魅力です。
画面右側に表示される「Studio」パネルでは、ワンクリックで以下のような資料を自動生成できます。
- クイズ / フラッシュカード:本の内容を元にした確認クイズや、暗記に便利な単語帳を自動作成
- レポート / マインドマップ:重要なポイントをテキストで要約したり、全体像を視覚的な図解(マインドマップ)で整理
- 音声解説 / 動画解説:本の内容をポッドキャストのような対話形式の音声や、動画形式で解説
自分でプロンプトを工夫しなくても、ボタン一発で使えるのがうれしいポイント。「本を読んだ後の復習・定着」に使うと、インプットの質がぐっと上がりますよ。
電子書籍をNotebookLMで扱う際の注意点・制限
便利なツールだからこそ、「ここだけは知っておいてほしい」という注意事項もあります。事前に把握しておくことで、後から「あれ?思ってたのと違う」と焦るのを防げます。
Kindle本のDRM(著作権保護)による直接変換の壁に注意する
繰り返しになりますが、AmazonのKindleで購入した書籍はDRMという著作権保護が施されており、そのままNotebookLMにアップロードすることは仕様上できません。
インターネット上には「DRMを外すツール」の情報も出回っていますが、それらの利用はAmazonの利用規約や著作権法に抵触する可能性が非常に高いため、本記事では推奨しません。前述の「メモとハイライトのコピペ」または「スクリーンショットとOCR(文字認識)を活用する」を、あくまで私的利用の範囲で活用するのが正しいアプローチです。
読み込める文字数(50万語)とファイル容量(200MB)の上限
NotebookLMに読み込める1ファイル(ソース)あたりの上限は、文字数「50万語」、容量「200MB」です。
これを見て「少ない?」と思うかもしれませんが、一般的なビジネス書は文字数10万語前後、長編小説でも20〜30万語程度なので、1冊丸ごとであればほぼ問題なく読み込めます。ただし、辞典や学術書のような超大型のファイルは分割が必要なケースも出てきます。
ファイル容量が大きすぎてエラーになる場合も、章ごとに分割してそれぞれ別のソースとして追加するのが有効な対処法です。
無料版の1日のチャット質問回数や音声解説回数の制限について
無料版のNotebookLMには、チャット質問は「1日50回まで」、音声解説は「1日3回まで」という利用上限があります。
日常的な読書サポートツールとして使うだけなら、無料版で十分足りる方がほとんどでしょう。しかし、仕事の調査や研究など、1日に大量の質問を投げたい場合には有料プランが快適です。
有料プランのチャット質問と音声解説の上限は、プランごとにそれぞれ以下の回数まで拡張されます。
- Notebook in Plus:チャット質問「1日200回」、音声解説「1日6回」
- Notebook in Pro:チャット質問「1日500回」、音声解説「1日20回」
- Notebook in Ultra:チャット質問「1日5,000回」、音声解説「1日200回」
数十冊の書籍を毎日処理するような使い方であれば、「Pro」または「Ultra」プランが活躍します。
積読本を”資産”に変える、新しい読書のかたち
「読みたい本は山ほどあるのに、時間が足りない」そのジレンマを解消するために、NotebookLMは非常に実践的なツールになっています。
改めて本記事のポイントをおさらいすると、
- Kindle本の読み込みは「メモとハイライトのコピペ」か「スクリーンショット→OCR」が現実的な方法
- DRMフリーのePubなら、2026年3月から公式サポートで直接アップロードが可能に
- 音声解説機能で通勤中に「耳読書」ができる
- 複数冊を1つのノートにまとめることで、横断的な比較・分析も一瞬
- 無料版でも1日50回のチャット質問・3回の音声解説が使用でき、普段使いには十分
NotebookLMはNotebookLM 公式サイトから無料でアカウントを作成するだけで、今日からすぐに使い始められます。まずは手元にある積読本の一冊を読み込ませて、「要点を3つ教えて」と質問してみてください。そのシンプルな一歩が、あなたの読書体験をがらりと変えてくれるはずです。
今すぐ、無料で始めてみましょう。
※本記事に記載の料金・プラン・バージョン情報は執筆時点のものです。最新の正確な情報は公式サイトをご確認ください。

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